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幸せの形と子どもたちの未来― 石徹白キャンプ3日目の風景



前回のブログでは、キャンプ2日目の川でのアクティビティについてご紹介しました。

今回は、その続きとして3日目に訪れた「VIDAガーデン」での子どもたちの体験をお伝えしたいと思います。


ここで、VIDAガーデンという場所について少しご紹介したいと思います。



馬と共に暮らし、命のつながりを大切にする里山の営みがここにはあります。

加藤健志郎・香苗さんご夫妻が切り拓いている新しい暮らしのかたちは、

言葉だけではなかなか伝えきれません。


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彼らが行っている取り組みそのものも素晴らしいと思いますが、

何よりも心を打たれるのは、お二人がそれぞれに思い描く幸せを自ら実践している姿です。

そして、そうした場所に子どもたちを連れていくことに、私は大きな意味を感じています。


文科省が教育指針の中で掲げている「子どもたちには、

それぞれに思い描く幸せを実現してほしい」という言葉があります。

自分で考え、自分で行動し、自分の幸せの形を見つけていくこと。


石徹白で出会う人々は、その実践者でもあるのだと感じます。

特別なことをしているわけではなく、丁寧に自分と向き合い、

に何が響いているのかを確かめながら日々を重ねている――

その姿からは、幸せの形が自然に導かれていく過程が伝わってきます。


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子どもにはそれぞれの幸せを掴み取ってほしいと願う気持ちは、親として自然なものです。

けれどもその一方で、親が子どもの幸せの“形”にこだわったり、

自分のイメージを無意識のうちに押し付けてしまうこともあります。

それは決して悪意からではなく、子どもを大切に思うがゆえに生まれてくる感情なのだと思います。


だからこそ、その気持ちに気づいていくことがとても大切なのではないでしょうか。


私自身もまた、そうした思いを内省し、自分を見つめ直す時間を日々の中で大切にしています。

親として子どもに関わるとき、無意識のうちに自分の価値観を押し付けていないかどうかを問い直すこと。



それでいて慎重になりすぎ、月齢に応じて、背中を押したり勇気づけたりできなくなっていないか?


それを習慣のように自分の中で確かめていくことが、子どもを尊重する関わりにつながっていくのだと思います。


石徹白で出会う方々は、自らの選択を大切にし、やりたいことを実現しながら暮らしている方たちばかりです。


その姿は「いとしろだから」「自然の中だから」といった条件に限られるものではなく、

どこにいても成し得るものだと感じます。


私自身もまた、街の暮らしにある彩りを愛おしみ、

同時に自然に寄り添う時間を大切にしています。

その両方に幸せを見いだせるのだと実感しています。


そんな思いを胸に訪れたVIDAガーデンでは、

子どもたち一人ひとりに、それぞれの出会いがあったのではないかと思います。


創造的に生きる大人たちに、子どもたちがたくさん出会ってほしい――それが私の願いです。


子どもたちはそれぞれのタイミングで様々な出会いを受け取り、

自分の歩みに重ねながら、きっと成長していくのだと信じてこの活動を続けています。


その日、子どもたちは馬の名前「コロッケ」との出会いに笑顔を見せ、

馬とふれあうひとときを楽しみました。

そしてその後、アート活動として「馬をモチーフにした半立体のレリーフ制作」に取り組みました。



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制作の時間を見守りながら、私は改めて、アートの尊さと、

そこから与えられる美しい時間に深い感謝を覚えました。

きっと子どもたちの中にある、まだ言葉にならない感覚や感情が、手を通して作品となり、

ゆっくりと目の前に立ち現れていくのでしょう。


絵画と違い、半立体のレリーフ絵画は、形を探りながら、

迷い、変化させ、繰り返しアプローチできる造形です。


その柔らかさが、子どもたちにとって取り組みやすく、

自分と向き合う時間を支えてくれるのだと感じました。


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自分の心で感じたことを、この世界に具体的に形として表す。

その中で、自分で作り出したものが気に入る時もあれば、気に入らない時もあるはずです。

でも、それも含めて、かけがえのない体験。


造形は、まるで自分の人生を作っているようでもあります。

手を動かしながら、迷い、試し、やり直し、形になっていく過程にこそ意味がある。

子どもたちはその営みを通して、自分自身と向き合い、未来へとつながる時間を過ごしていたのだと思います。


私自身も、改めてこの造形の時間を心から愛おしく感じました。


 
 
 

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